Web同期技術を用いた同期型Webアプリケーションに関する研究
片山真也

アブストラクト

近年,Web 技術が注目を浴びており,HTML5 の技術を用いて,様々なWeb アプリケーションが開発されている.本研究では,WebSocket を始めとした,通信技術に焦点を当てた.リアルタイムに情報の同期を行うことにより,複数のクライアント間において,即座に適切な情報を提示することや,1 つの資料に対して,協調的な作業を行うことができる.本研究では,Web の双方向通信技術を用いて,ユーザの知的活動を支援するWeb アプリケーションを構築した.アプリケーションをWeb上で実現させることの利点としては,汎用性の高さが挙げられる.Web 上でアプリケーションを実現することにより,ユーザは,既存のブラウザを用いることにより,アプリケーションを利用することができる.本研究では,所在情報を共有するWebアプリケーション「New Toralab GPS」,ペーパーレス投票システム「ToraVote」,リアルタイム協調作業のための同期型Web アプリケーション(以下,協調作業システム) を実現した.協調作業システムは,サーバにアップロードされた文書を表示する.各ユーザは,文書にアノテーションを付加することにより,協調作業を行う.協調作業システムにおけるアノテーションとは,協調作業システムによって表示される文書上に,付加することのできる,オブジェクトの事である.協調作業システムの評価として,アノテーション追加・削除の際に発生する,同期遅延の計測を行った.同期遅延の計測結果により,論文添削の用途においては,同期遅延の影響は無視出来るということを示した.