プロジェクト名

自然言語処理応用プロジェクト

メンバー

平田,Robin,仲野,糸川,小泉,今井S

キーワード

ファシリテーション,Twitter,可視化,合意形成,マイニング, アノテーション,Linked Open Data

目的

Twitter分析システムとその応用

概要

Twitterなどのマイクロブログは文字数制限があり,リアルタイム性が高いという特徴がある. そのため,発言本文から得られる情報が少なく,背景となる情報も変化するため,解析が困難である. そこで,辞書のような静的な情報ではなく,動的に世間の情報を取得しながら,マイクロブログ上の発言を拡張することでの解析を試みる. 現在,WikipediaやWebニュースの各記事を利用して,マイクロブログの属性情報の抽出を行なっている. また,類似発言の抽出や,対応するニュース記事を見つけ,Linked (Open) Dataとして蓄積する試みも行なっている.

その他に,議論支援に関する研究も行なっている. 議論を円滑にし,集団の合意形成や意思決定のプロセスを円滑化することをファシリテーション(Facilitation) という. 対面の会議には時間的制約があり1回の会議で議論を尽くすことは難しいので, 複数回に渡って繰り返し会議を行い意思決定を行うのが一般的である. 本研究では,繰り返される会議を通じて蓄積される議事録を用い, ファシリテーションを支援する自然言語処理技術も開発する.

例えば,公的討議を通じた行政への住民参画 (public involvement) は本研究の有望な応用事例である. 公的討議では公平性を保つため,参加者の発言を時系列に並べた書き起こし議事録を作り,公開することが多い. このような書き起こし議事録から,議論における核心の発言,発言間の関連,各発言の根拠などを探し出すことは容易ではない. また,対象の問題に対して多面的に理解したい場合においても,議事録からは理解しにくい. そこで,本プロジェクトでは,議事録等の長期談話の記録をもとに,話の流れの可視化,発言間のアノテーション等を行うことで,意思決定の根拠となる議論の円滑な進行を支援するシステムを構築する. さらに長期的な目標として,リアルタイムにファシリテーションを支援するシステムの構築,および良い議論のための定量的な評価を行う.


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