プロジェクト名

Mobile Viewer

メンバー

近藤圭介,中村正人

キーワード

モバイルエージェント,携帯電話,Flash,Webブラウジング,Webビューア,画像ビューアー,プッシュ型情報配信

目的

携帯電話上で動作するFlashによるコンテンツ・ビューアーの構築

概要

近年,携帯電話は電話やメールなどの簡単な機能しか扱えなかったものが,Webブラウジング できるようになるまでに急速に発展している.現在では携帯電話の性能の向上とともに,携帯電話でも 通常の計算機で閲覧できるWebページと同じ内容のWebページを閲覧することができるようになってき ている.しかし,計算機で閲覧するWebページと同じ内容のWebページを閲覧することはできるが, 携帯電話では画面が小さいという,手軽に持ち歩くことのできるデバイス特有の制約のために, Webページの全体像を把握することができない.Webページの全体像がわからないために, ユーザは文章やリンク先などの目的とするコンテンツを小さな画面に表示されているWebページの 領域の中から探さなければならない.また,携帯電話におけるWebブラウジングの重要な問題点として, 操作性が良くない,ということが挙げられる.携帯電話のWebブラウジングでは,計算機における マウスデバイスの操作に相当する機能を利用することができない. また,楽天リサーチ1による調査報告では,携帯電話のWebブラウザの利用率は携帯電話利用者の 約1割であり,携帯電話の技術は発展しているが,携帯電話のWebブラウザはまだまだ普及していない. 原因としては,携帯電話の画面サイズが小さい,文字の折り返しなどによるWebページのデザインの崩壊,利用できる機種が少ない,操作性がよくない,などのWebブラウザを利用する上での問題が あるためである.そこで本プロジェクトでは,Webコンテンツを一般的な携帯電話で利用可能なFlashコンテンツに変換するコンパイラ技術を 新たに開発する.ここでは,Webページのリンク情報やフォーム入力情報なども含んだFlashコンテンツを自動生成することで, 携帯電話などの携帯端末でパソコンと同じように,画像,書類,およびWebページなどのコンテンツの閲覧を可能とする.また,コンテンツの閲覧(ブラウジング)における 快適性と高速性の両立を実現する.さらに,独自のコンテンツ変換技術を応用することで, 送信データ量の削減や携帯電話におけるコンテンツのプッシュ型配信の実現を試みる.以上,本プロジェクトでは, 携帯電話によるWebコンテンツの閲覧機能を向上させる軽快なコンテンツ・ビューアを実装することを主目的とする.本研究成果は,携帯電話のWebブラウザを今まで使わなかったユーザも本コンテンツ・ビューアを使うようによりWebページの閲覧が容易になり,携帯電話でアクセス可能なWebアプリケーションの開発事例の増大や携帯電話の利用率がさらに向上させることが期待できる.さらに,本研究成果は,次世代携帯アプリケーションの開発を促進させることに貢献し,次世代情報社会の新たな登場に関連して,世界的なインパクトを与えることが期待できる.


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